サイドキック 是非論
先日、海岸で f さんと話し込んでいた際、
「アウトリガーは海上ではとっても実用的でいいけど、なかなかスマートなのが少ないよね・・・」
という一点において、意見が激しく一致しました。
私も f さんも、ホビー社が発売している「サイドキック」はお手軽でいいな~と思う反面、装着した姿が美しいか・・・と言われると完全満足ではないのです。
f さんは、「船の色が白なら、サイドキックのフロートも白なのでまあいいかも」 と言われました。
実は、私、それもう試しています。
今年の9月ごろ。
こんな感じでした。
色合い的には結構満足しています。
海上に出ると、普通にしている分にはフロートは水面に着かずに、殆ど漕ぎ味を損ねません。
ただ、風が吹くとちょっと船首が風下に向く傾向が強まるかもしれない程度ですが、もともと風上を向く傾向があるこの船の場合、それはスケグの出し加減で調整出来てしまいますので、通常の風速ならそんなに問題は感じませんでした。
両手をパドルから離して釣竿を持っても、不安はなし! (似たような写真ばっかりでスミマセン)
でも・・・ やっぱりちょっと・・・
シーカヤックの本質的良さの「シンプルさ」に欠けるかも・・・・・ ??
葛藤です。
その後、試しにサイドキックはとっぱらってしまい、コクピット後ろの船底に、大きめのペットボトルに水を満載したものを数本載せて動かないように固定。
「バラスト」での効果を比較・を試してみました。
結果は、安定性は満足。
両手にパドルがなくても、まあ、大きな波でも来ない限り大丈夫そうで、釣竿を持つには不安はありませんでした。
一方、漕ぎ味は・・というと、漕ぎだしが重くなった感じで、爽やかさに欠けます。
一旦巡行スピードになってしまえば、空荷状態とスピード差はあまり感じない気もしますが、喫水が深くなっている分重い気もします。
あと、やっぱり地上での重さも苦痛で、一長一短という感じでしょうか。
ああ、悩ましいです・・・
そもそも、鉄壁の安定性とシーカヤックのスピード、軽やかな乗り味、地上や海上での扱いやすさ、そして「見た目のシンプルさ」の全部を同時に求めるのが無理な感じです。
どこかで妥協しないといけません。
普通に漕ぐだけなら、どノーマルでも不都合ないのですが、「ぼー」と海上で気をぬいて竿を出したいこともある私としては鉄壁の安定性も捨てがたく思います。
葛藤です。
相変わらず、同じところをぐるぐる回っている私でした。
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